〜なぜ『ヨガ』なのか〜

日本では2020年に1000万人に到達するとされているヨガ人口。なぜ今、多くの人がヨガに魅了されるのか。ヨガは私たちに何をもたらしてくれるのか。実践した人から気づく、その魅力を紐解きます!


■ストレスとヨガの関係

 

情報量の多い現代社会において、私たちは非常にストレスの多い環境で暮らしていると言えます。

1980年代と比べ、私たちが一日に受け取る情報量は、発達したSNSなどの影響で約5倍。

新聞紙では70誌分の情報量に接していることになります。

 

こうした情報過多の状態では多くのストレスが生まれますが、一番の問題点は、そのストレスが 無意識のうちに起こっている”という点です。

 

 

 

 

■ストレスの生まれる仕組み

 

ストレスは、大きなショックから感じられることのように思われていますが、実は日常生活の中のちょっとした不快感でも感じられているのです。

 

例えば、

 

テレビから流れてくる悲惨な惨状、耳から聞く不快な音、人との会話、SNSのニュースフィード。。。

 

あなた自身が少しでも『不快だ』と思った瞬間、それは”ストレス”として認識され、あなたの身体の中で“生命の危険”を乗り越えようと危険信号が発せられます。

 

この危険信号が全身に緊張をもたらし、血管に巻き付くように張り巡らされている交感神経が刺激され、生存に必要な機能(脳や心臓などの局所)に血液を集中させます。

 

このため末端の血液循環は滞り、指先やつま先が冷たくなる(冷え性)うえに、呼吸を浅くし心拍数を高め、血圧を上げます(高血圧)。

 

こうして”攻撃体制”を取るのが、交感神経。身体に危機的状況を知らせるためにアラートな状態をもたらし、警戒態勢を取り続けます。

 

 

こうしたストレス反応は、一時的なものであれば正常な反応です。脳は、危険が去ったことがわかれば、ストレスホルモンの分泌を止め、リラックス状態である副交感神経を働かせ、心身を休めます。自立神経は無意識のうちにこうして命の危険を察知し、心身のバランスを測ってくれるのです。

 

しかし上記のように、毎日膨大な量の情報にさらされている現代社会では、ストレス環境が当たり前であるため、身体が危機を感じる状況が”常”であり、脳からの危険信号も”耐えず”発せられています。

 

考え事や悩み事が続くとこうした警戒体制が四六時中続くことなり、やがて脳や身体が負荷に耐えられなくなれば、オーバーヒート状態になり、脳と身体の司令機関にエラーを起こします。

心(脳)からは”危険に備えろ!”という信号が出続けている。でも、身体はクタクタに疲れて休みたい。こうして心の司令と身体の認識が乖離してくと、うつ病やパニック障害などの症状が現れるのです。

 

 

■ストレス状態にヨガが有効である理由

 

こうした状態を防ぐために、意識的に休息を取ることが大事です。

 

心にとっての休息とは、「常に考え事や悩み事が続いている=忙しく働いている」という状態を休ませるために、「考え事を一つに絞る=1点集中の状態を作る」こと。

 

身体にとっての休息とは、筋肉がほぐれ、リラックス状態にある、ということです。

 

この集中状態は、何かに没頭していればいい訳ですから、時間や他のことを忘れるくらい没頭できる趣味がある人は、ストレス緩和にとても有効だと言えます。

 

しかし、身体までほぐすためには、運動が必要です。

そこで ヨガ が注目されています。

 

 

ヨガの優れた点は、

 

・ポーズを取ろうとすることで、身体の各部位に意識が向き、集中状態が作れること

 

・適度な運動量で有酸素運動ができること

 

なのですが、これらの効果を高める大きな理由が、こうした動きと合わせて行う『呼吸』です。

 

深呼吸をすることで、通常の呼吸の5~6倍となる酸素量を取り込むことができます。

肺から血中に取り込まれる酸素の量が多くなると、体内の各細胞が活性化され、リラックス効果を促す副交感神経の働きが優位になります。

 

また、深い呼吸によって横隔膜が大きく動くことで、各内臓が刺激され、内臓の働きも活性化されます。

 

現代人は呼吸が浅い人が多く、意識的に深呼吸を行えれば、いつでもどこでも簡単にリラックス状態を作ることができるのです。

 

 

なお、横隔膜を大きく動かすのは、『吐く』息です。

深く『吸う』だけでなく、『吐く』息に重きを置くことで、全身の筋肉を緩ませ、緊張を緩和することもできます。

 

怒りや悲しみを感じる時など、神経が高ぶっている際に深呼吸が苦痛に感じることがありますが、

そんな時には無理なく、浅い呼吸でも 『ゆっくり』 とした呼吸を繰り返し、呼吸を整えることが重要です。

 

 

■まとめ

 

ヨガは、この “深い呼吸” を意識する練習であり、無意識に揺れ動く心の様子を観察しながら、様々な感覚に気づく練習でもあります。 

 

苦しさやつらさを感じてしまうのは、その理由や原因を知らないだけです。

ヨガを通してご自分に目を向け、 ご自分を知る練習をしてみましょう。

一生使えるリラックス方法として、最高のツールになってくれるはずです!